ZILLY’s blog

過去のさまざまなブログを合体。新しくも書いていきます。

K-POPのメインボーカルとリードボーカルって…?

通常、K-POP以外では、メインボーカルとリードボーカルが共存することはありません。

なぜなら、基本的に同じ意味だからです。

つまり「メインボーカル」に対して「サブボーカル」が存在し、同じような意味の表現違いとして、「リードボーカル」に対して「サイドボーカル」が存在します。
※ もちろん言葉の意味合いは少し違います。

ところが、K-POPに限っては、メインボーカルとサブボーカルだけでなく、リードボーカルも一緒に共存します。

しかしK-POPも、いわゆる第一世代の頃は、メインボーカル と サブボーカル という普通の体制でしたが、2000年代に入った頃から、それまでに比べて人数の多いグループが増えていったことにより役割が多くなったことや、最初はサブボーカルだったが、成長してランクアップした歌声を聞かせるようになった人が出てくるようになり、リードボーカルという表現も加えて使われるようになりました。

しかし、この メインボーカル&リードボーカル&サブボーカル の関係は、必ずしも担当パートの量が、メインボーカル ⇒ リードボーカル ⇒ サブボーカル の順に減っていくということではありません。
※ そういう傾向にはありますが…

K-POPでのメインボーカルというポジションは、歌全体の完成度を高める、いわゆるボーカルテクニックの高いメンバーのポジションで、特徴的なのは高音のアドリブ(フェイク)です。
K-POPではいわゆるフェイク(本来のメロディーをアレンジしたもの)をアドリブ(本来の意味は即興)と呼びます。

そしてリードボーカルは、印象的な声を持ち、歌全体を引っ張っていくポジションで、主に曲の始まりやキリングパートなど、楽曲のイメージに大きく作用するパートを担当するポジションです。

サブボーカルは、ビジュアルやメインダンサーなどボーカル以外で重要なポジションを担当する人が多く、一般的に、歌いだしやキリングパート、またサビやコーラスなどの重要なボーカルパートをつなぐブロックを担当し、担当パートの量はメインボーカルやリードボーカルよりも少ない場合がほとんどです。

つまり、高音が得意でテクニシャンのメインボーカルと、印象的な声を持つリードボーカル、ボーカル以外の武器をもっているサブボーカルとなります。

しかしこれは、多くの場合に当てはまりますが、全てではありません。

というのも、事務所など運営サイドがパート分けを公表しているのではなく、ファンサイドが勝手にパートを当てはめているケースが多いため、主観や見解などで変わってきます。

例えば、Wikipediaに記載されている、「OH MY GIRL」のボーカルポジションでは、メインボーカルはヒョジョンスンヒリードボーカルユアジホ、サブボーカルはユビンビニ)とアリン、さらにメインラッパーのミミにもサブボーカル表記が入っています。

ほかのグループに比べて、明確に分業されている「OH MY GIRL」ですが、それでも最近は「ジホよりユビンビニ)の方がリードボーカルでは?」と言われたり、リードボーカルとしてはユアが目立っている為、「リードボーカルユアのみでは?」ともいわれたり、また他のWEBサイトを見るとミミにサブボーカル表記は入っておらず、メインラッパーのみ記載されていることも多いです。

ちなみに今回のテーマのように、メインボーカル(主役)とサブボーカル(わき役)にもうひとつ役割を増やす場合、その間に当たるような名前ではなく、リードボーカルという主役の名前を持ち込んだり、歌唱方法でも一般的にフェイク(直訳:偽物)と言われる部分をアドリブ(直訳:即興)という風に言い換えたり、英語で言うところのCOOL(クール)に近い表現を「カリスマ」という風に本来の意味とは少し違う呼び方にかえるのは、韓国のできるだけ良く見せたいと考える文化が関わっていると思うのですが、良いものをプレゼントする場合でも「つまらないものですが…」と言う日本の文化と対照的なところが面白いです。

アイドルグループのメンバー数がどんどん増えて行ったときに、日本ではメンバーに優劣をつけることに注力しましたが(特に秋元康プロデュースでは)、韓国では分業しそれぞれをスペシャリスト化することに注力しました。

この辺りも、韓国の文化的背景や国民性が作用したのではないかと思います。
※韓国人は不当な扱いを受ける事に対する反発は大きく、日本人は不当な扱いを受けても受け入れてしまう傾向がある。

この違いは、K-POPが世界で受け入れられ、韓国よりも先発だったにもかかわらず、日本のアイドルが世界で受け入れられなかった要因のひとつかもしれません。

また、分業化はアイドルを目指す人達にとって、わかりやすい指標となり努力の方向を見つけやすかったのも、人材の育成にはプラスに働いたのではないかと思います。
※ 自分の得意分野を磨くことが成功へとつながると信じている。

  日本では、AKB48に代表される人気至上主義により、何が人気につながるのかわからない為、何を頑張ればよいのかわからない状況になった。
※ 人気至上主義 = シングル選抜総選挙を鑑みれば…

それまでの実力主義から、人気があれば何でもありに変わったことで、指原莉乃のような、一般的なアイドルの実力、つまり歌やダンスやビジュアルだけでは測れない存在も生まれました。
指原莉乃は当初SNSで注目され、その後バラエティ番組で人気を掴んだ
※ ちなみに指原莉乃に実力がないという意味ではない、例えばアイドルが多少の経験を元に特技に記載している程度のものなら、初挑戦で対戦しても必ず勝てるくらい、指原莉乃は潜在能力や適応能力においてはズバ抜けている。(過去に番組内で10人のアイドルの特技に初見で対戦し全勝した。)

しかし、多くのアイドル志望者は、何が人気につながるのか解らない為、明確な努力の方向性が定められず、K-POPアイドルのような世界的な活躍はもちろん、多くの日本のアイドルは地下アイドルと呼ばれる、一般人にほとんど知られないアイドルとして活動している状況が生まれたのではないかと思います。




それでは、今日はこの辺りで…